ヤングジャンプ No.7(1/17発売) ベスト
ヤングジャンプ No.7(1/17発売) で私のベストは「極黒のブリュンヒルデ」でした。
極黒のブリュンヒルデ
第43話 普通じゃない
ヴィンガルフ
いきなり絶体絶命
謎の組織ヴィンガルフの配属初日の女性社員の土屋はいきなり脱走した魔法使いの能力を目の当たりにします。土屋を組織に連れてきた人事部の宅間が魔法使いの犠牲となり、次は土屋が標的として宣言されます。
「魔法」
しかし消されたのは魔法使いの方で、駆けつけた職員がおぞましいほどの巨大な装置を使って一瞬で方をつけたようです。そのまま所長の元へ通された土屋は、「魔法」という名のオーバーテクノロジーが地球外生命体の遺跡を発見したことによると告げられます。そして再生した彼らに会わせるという流れへ。
村上良太と黒羽寧子
歌う寧子
一方で、カズミと良太の間接キスに激怒した寧子は、1人高台で「誰が誰と間接キスしようが気にしない〜」などと意味不明な歌を歌っていました。良太に気付いた寧子は赤面、良太がふと口にした「歌うのが好きならカラオケでもいこうか?」という発言に対する寧子の「カラオケって何?」という回答が良太をドキっとさせます。
忘れてしまうんだろうか… おれのことも…
寧子は魔法を使う度に重要かそうでないか問わず記憶が欠けてしまう。それでクラスメートと言ったカラオケのことも忘れてしまったと悟った良太は、いつかは自分の事も忘れてしまうのでは?と強い不安がよぎります。無言で寧子の手を引き抱き寄せる良太の行動に寧子は赤面して「村上くん…どうしたの?村上くん…村上君…村上くん…」と、ただ繰り返すばかりでした。
ミスマッチが調和する絶妙なマンガ
この極黒のブリュンヒルデというマンガは岡本 倫先生の作品ですが、ミスマッチな登場人物やストーリが織りなして調和する不思議な作品です。
魔法使いはすべて個性豊かな少女達、主人公は優等生の少年、一風変わった大学の研究者、謎の組織では闇の組織にふさわしそうな面々に加え、一般企業に配属されたばかりかと思うような新人女性社員と絡むことがなさそうな登場人物達。ストーリー展開もほのぼのした学園生活だったり、予知で事故から被害者を救う話しだったり、強力な魔法で人が何人も死んだり、分かり合えたと思った矢先の突然の分かれが訪れるなどシリアスなものであったり、思わず吹き出してしまう天然な言動だったりと、見事なまでにかけ離れた温度感のストーリーがなんの違和感もなく流れていきます。
絵も絶妙で、今回なんかは寧子が前半と後半とで2回照れて赤面していますが、どちらも微妙に違う表情で前半は見られたくないことが見られてしまいおどおどして赤面する様子、後半のは意図しない展開にドキドキして赤面する様子がしっかりとかき分けられていました。何が違うかというと…瞳と口でしょうか!?絵が苦手な自分にとって残念ながら何がどう違うのかをはっきりと示すことはできませんが、どちらも適切に心情を現せていることは確かです。